
レンズ研磨機開発の歩み ~さらなるレンズ加工の合理化へ~
1968年、創業者、春日洋一が光学部品の加工で創業し、1973年には治工具類の製造も開始。1982年にはレンズ研磨機、カシメ機の販製造販売に着手し、以来レンズ加工の自動化、高精度化に取り組んでまいりました。 以来、お陰様で数多くの顧客に支えられ、現在出荷台数は7,000台を超えました。
・球芯揺動研磨機の開発 “従属回転による1個磨き加工が可能に”
高精度にレンズを磨くためには、レンズを加工皿に密着させて磨くことが重要ですが、弊社の研磨機は、加工皿が曲率を中心として揺動しながら回転します(球芯揺動研磨機)そしてレンズを従属回転するホルダ-にセットし、加工皿の中心を通る線分と平行に加圧(上方→下方へ)し、加工します。
・『固定カンザシ』と『目玉ホルダ-』
従属回転による1個磨きの技術をさらに向上させるために開発されました。
目玉ホルダ-のくさび効果によってレンズを回転軸の中心へ寄せながら機械上の僅かな誤差(10~50μm程度)を吸収し、皿に密着させます。
・カム交換式研磨機開発へ
『目玉ホルダ-』の機能を発揮させる精密球芯揺動は必須の要件です。しかし球芯揺動研磨機は揺動の支点を無限に長くできないため、加工曲率に制限がありました。それを改善するために、1987年にカム交換式のレンズ研磨機を開発しました。
数値制御(NC)による無限曲率の装置も考えられましたが、その当時はNC装置が高価だったため実現が困難でした。しかしカム式の研磨機によって、全ての曲率のレンズに対応することが可能となりました。
・NC揺動研磨機
2008年、直動3軸(春近精密特許取得)による数値制御球芯揺動の研磨機(NC揺動研磨機)を開発し、2016年にはNC球芯揺動の精度を、最新機においては10μmから3μmまで高めることができました。
今後も、更なる上を目指し、レンズ加工の合理化のための開発を行って、日本の光学業界の発展に寄与していきたいと思います。